近年の健康ブームで、日本の有名人やハリウッドスターなどが健康維持のためにやっていると話題のヨガとピラティス。何となく同じようなものと思っている人も少ないハズ。そこでふたつの違いについて調べてみました。
ヨガの語源と特徴
ヨガとはサンスクリット語(古代インド語)の正しい発音で「ヨーガ」と言い、「軛(くびき)をつける」という意味です。軛とは、荷台を引く牛馬の頸の後ろにかける横木のことで、牛馬と荷台とを結合する、結びつけるという意味があり、そこから転じて誠心統一、心を一点に集中させると言われています。
インドでは普通の人が「ヨーガ」と言ったら、乗り物や結婚式、くっつくこと、交差点、または本などの章、ほしい物を手に入れる方法などを意味し、日常生活で多く使われています。
また、「ヨーガ」には伝えたい人の気持ちによっても意味が変わると言われていて、思いや意図をいくらでも載せて解釈できる大きな言葉とも言われています。
語源の通り、ヨガの発祥の地はインド。元々はヒンズー教や仏教に根ざした修行法で、インド独自の思想体系です。健康法としてのヨガは日本独自やアメリカに輸入された後に開発されたものが多く、本来のヨガとは別物です。
ピラティスとの比較対象となるヨガは、本来のヨガではなく日本やアメリカで発生したエクササイズとしてのヨガのことです。
エクササイズとしてのヨガは、ストレッチを伴う「ハタ・ヨーガ」がベースとなっているものが多く、最近は筋肉に強い負荷を掛けて身体を作る「パワー・ヨガ」や高温多湿にして室内で行う「ホット・ヨーガ」が人気を集めています。
ヨガは腹式呼吸とストレッチに重点をおきながら筋肉を鍛えるもので、最近ではミランダ・カーさんがやられていることでも有名です。またヨガにはリラクゼーションやうつ病対策などの効果効用があるとも言われています。
Yoga at beach - ClubMed Kabira Press Tour / Norio.NAKAYAMA
ピラティスの語源と特徴
1900年代初頭にドイツ人の元軍看護士だった「ジョセフ・H・ピラティス」さんが考案し、名前をそのまま付けたもので、第一次大戦で負傷した兵士のリハビリのために、ヨガや解剖学などを元にして開発したインナーマッスルトレーニング法がピラティスです。
ピラティスはヨガとは違い、胸式呼吸と取り入れ、お腹の深層にある筋肉や肩甲骨周りの筋肉等、自信の身体に意識を向けて運動する特徴があります。
この方法により、代謝力のUP、姿勢が良くなる、故障や転倒などの怪我防止、プロポーション維持などの効果があると言われています。
最近では女優の米倉涼子さんが取り入れていると聞きますが、まさに効果の通りですね。
ヨガとピラティス、どちらを選ぶ?
ふたつを比べた時、最も大きな違いは「筋トレとしての効果の出方」です。ヨガの場合、目に見えて効果が現れてくるまで普通の筋肉トレーニングと同じくらいの時間が掛かりますが、ピラティスは一日も早い社会復帰を目指すリハビリ用のトレーニングでもあるため、短時間で効果が出るよう作られています。
そのため即効性ではピラティス、柔軟で上質な筋肉作りにはヨガが効果的のようです。
結果として、コンデションを整えたい人はヨガを、骨格のゆがみや筋力不足による体調不良を改善したい人はピラティスがお勧めです。
個人的にはヨガを経験しましたが、あまりにも柔軟性がないため基本のポーズ(あぐら)がかけずに断念。今はピラティスに興味がいっている今日この頃です。皆さんはいかがですか?